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新「住宅ローン」の活用術

水野 誠一 著

【定 価】 2,100円(税込)
【判 型】 A5判
【造 本】 並製
【ISBNコード】 978-4-906449-95-8
【頁 数】 200頁
【発行日】2007/10 初版

 顧客の心配を払拭させる明快なローン業務推進のために。豊富な事例集で、顧客を満足させるアドバイス手法が身につく。巻末資料には、充実の図表と最新の税制を掲載。
 今まさに知りたい住宅ローンの現状と展望がよくわかる。単なる制度解説に終わらない、実践に役立てるための必携の一冊!!


【は し が き】

 住宅ローン業界は今や大きな転換期に差しかかっています。2007年3月末には住宅金融公庫が廃止となり、新たに設立された独立行政法人住宅金融支援機構に衣替えしました。そして、これまでの公庫融資業務は原則として廃止され、それに代わって民間金融機関の住宅ローンをサポートする証券化支援事業がその中心的な業務となっています。
 一方、民間金融機関ではこれによりこれまで取り扱いが困難であった長期固定金利の住宅ローンの取り扱いが可能となり、住宅金融支援機構の証券化支援事業に対応した新型ローン(フラット35)の取り扱いを開始しています。それと同時に多様な顧客ニーズに対応すべく金融機関独自の住宅ローンがぞくぞく売り出され、ローン商品も多様化しています。
 また、フラット35の取扱いを主業務とするモーゲージバンクの台頭、郵政民営化による郵貯銀行の住宅ローンへ算入の動き等、住宅ローンの業界地図は大きくぬりかえられつつあります。
 企業金融を中心として産業資金を供給してきた銀行も、企業の資金調達手段が間接金融から直接金融へシフトしたことにより、各行ともリテール取引を戦略的分野と位置付け、中でも住宅ローンをその中核的商品として、熾烈な競争を展開しつつあります。
 銀行が住宅ローンを戦略的商品として、精力的に拡販を図っている理由としては、①企業金融に比べて収益性が高く事故発生率が低いうえ、リスクが分散されていること、②住宅ローンは20~30年の超長期の取引であり、これを推進していくことにより家計のメイン化が期待できるということ、③BIS規制における算定基準の変更により、住宅ローンの推進がBIS規制対策としても有効な手法となっていることなどがあげられます。
 銀行が住宅ローンを推進するにあたって、ポイントとなる点は2つあります。第1点は顧客に対して如何に適切なアドバイスをするかということです。先行き不透明な時代で多くの不安を抱えている消費者は、自ら情報を集め勉強し知識を蓄積しています。昔のようにただ銀行の論理で顧客を説得しようとしても今や決して納得は得られません。顧客の立場にたって如何に顧客の利益にかなったアドバイスができるかです。第2点は、如何に顧客のニーズにマッチした商品を提供し、多くの良質な融資案件を獲得して業容拡大に結びつけるかです。この2つは決して別々の物ではなく、第1点の顧客サイドに立ったアドバイスをすることが、すなわち第2点の銀行の営業推進に結びつくものです。この点で銀行と顧客は利害を共有していると見るべきでしょう。
 米国における信用力の低い層を対象としたサブプライムローンは、世界の市場を混乱させることになりましたが、この問題はそもそも借りる資格のない顧客に融資してしまったことに起因するもので、ローンを扱う金融機関の姿勢として大変問題のあるところです。
 本書は、以上のような趣旨から、金融機関の住宅ローン開拓にあたって、担当者が如何にしたら顧客に納得してもらえるアドバイスができるか、そしてそれをベースに如何にしてローン業務を伸ばしていくかを解説したものです。
 本書は単なる住宅ローン顧客開拓のマニュアル本ではなく、顧客の共感が得られるコンサルティングとはどのようなものかを解説したものです。従って、本書は住宅ローンの利用者が読んでも自らの住宅取得計画にも大いに参考となる事柄が満載されています。
 第1部は公庫廃止と新機構の発足、民間金融機関の動きなどを中心に現在の住宅ローン業界ならびに住宅ローン商品の最近の状況をまとめました。
 第2部は正に本書の中心的テーマである顧客に喜ばれる住宅ローンアドバイスの仕方について解説しています。単に住宅ローンの制度説明ではなく、顧客のライフプランという観点に立ったアドバイスの仕方であり、これまでの金融機関向けのマニュアル本には見られなかった内容となっており、同時にローンの利用者にとっても大変参考になる内容です。
 第3部はアドバイス事例集で、具体的な案件に対してどのようにアドバイスすれば顧客の満足が得られるかという実践に役立たせていただく内容になっています。
 最後に、巻末には実際住宅ローン相談で使用して頂くためのいくつかのツールを取りそろえました。
 本書が、金融機関における担当者の皆さんのセールス活動に、また、住宅ローン利用者の方々の住宅計画に少しでもお役に立つことができれば幸いです。

 平成19年9月

ファイナンシャル・プランナー 水野 誠一

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